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マツダの「スモール商品群」電動化戦略について
前回の記事では、次期型CX-5(第3世代)にディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」が設定されていないことを取り上げました。
その背景には、欧州の環境規制の強化だけでなく、マツダが進めている「スモール商品群」の電動化刷新という大きな戦略転換があります。
本記事では、なぜ次期型CX-5がディーゼルを廃止し、電動化に舵を切ったのか。
そして、マツダが描く今後のスモール商品群の展望について深掘りしていきます。
■ 「スモール商品群」とは?マツダの商品体系の中核
マツダは現在、商品ラインナップを次の2つに分類して開発戦略を構築しています。
- スモール商品群:FF(前輪駆動)ベースのコンパクト〜ミドルサイズモデル
例:CX-3、CX-30、MAZDA2、MAZDA3、MX-30など - ラージ商品群:FR(後輪駆動)ベースの上級モデル
例:CX-60、CX-70、CX-80、CX-90など
このうち、スモール商品群は世界中のマーケットで販売される量販モデルの中核を担っており、今後の電動化対応と価格競争力のバランスが特に求められる領域です。
その第一弾として刷新されるのが、次期型CX-5です。
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■ 次期型CX-5が“電動化戦略の先陣モデル”に選ばれた理由
CX-5は、2012年に登場した初代モデルで、エンジン、トランスミッションだけにとどまらず、「ボディ・シャシー」まで含めた“フルSKYACTIV技術”を初めて採用した歴史的モデルです。
また、魂動(こどう)デザインを採用し、走行性能と環境性能の両立により「2012–2013 日本カー・オブ・ザ・イヤー」を受賞。マツダの新時代を切り開いた存在でもあります。
そして2026年、次期型(第3世代)へとフルモデルチェンジされる予定であり、マツダのスモール商品群における電動化戦略の第一弾モデルとして投入されます。
■ マツダの新たなパワートレイン構成とは?
次期型CX-5では、発売当初に以下のパワートレインが展開される見込みです。
- 2.5Lガソリン「e-SKYACTIV G」+24Vマイルドハイブリッド(MHEV)
- トランスミッション:6速AT「SKYACTIV-DRIVE」
そして、翌2027年には
モーター単独走行が可能な「ストロングハイブリッド」+次世代エンジン「SKYACTIV-Z」搭載モデルが追加投入される予定です。
このストロングハイブリッドは、マツダ独自開発のパラレル式ハイブリッドシステムであり、SKYACTIV-Zエンジンと組み合わせることで「走りと効率の両立」を実現することを目指しています。
■ なぜディーゼルは消えたのか?
CX-5といえば、長年SKYACTIV-D(クリーンディーゼル)が主力のひとつでした。
しかし、次期型にはそのディーゼルが設定されない見通しです。その理由は主に次の2点です。
1. 欧州における排ガス規制強化
NOxやPM(粒子状物質)に対する規制が厳格化され、ディーゼル車にとっては開発・コスト面でのハードルが大幅に上昇しています。
多くのメーカーがディーゼル車の新開発を終了しており、マツダもそれに歩調を合わせた形です。
2. 電動化戦略への集中
マツダは「走りと環境性能の両立」を軸とした独自の電動化戦略を掲げており、今後はガソリン×電動の組み合わせにリソースを集中する方向です。
ディーゼルはこの方針の中で、次第に主力から外れていくと考えられます。
■ 今後のスモール商品群にも波及か?
次期型CX-5に続く“電動化の連鎖”が始まる予感
次期型CX-5の導入をきっかけに、スモール商品群全体に電動化刷新の波が広がると予想されています。
以下は筆者による将来展開の予測です。
- MAZDA3・CX-30:次世代HEV化による走行性能・環境性能の強化
- MX-30:電動パワートレインの再設計や、ラインナップの見直し
マツダの電動化は、単なるEV化ではなく、「人馬一体」の走りと環境対応の両立を目指す独自の路線です。
この思想は、次期型CX-5以降の全車種に共通して引き継がれていくことでしょう。
まとめ:次期型CX-5が示す、マツダの未来戦略
- ディーゼル廃止は時代の流れとマツダの戦略判断によるもの
- スモール商品群の刷新第一弾として、CX-5がフルモデルチェンジ
- 2026年にMHEVモデル、2027年にストロングHV+SKYACTIV-Zモデルを導入予定
次期型CX-5は、マツダが描く新しい電動化戦略の象徴的存在であり、
今後のマツダの経営にとって、販売面での成功が欠かせない期待のSUVモデルとなることが期待されています。
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